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『なんでも英語で言えちゃう本』(青木ゆか著、日本経済新聞出版社)は、2014年のベストセラー『ずるいえいご』の著者による最新刊。今回のテーマは著者が自ら講演したという「捨てる英語術」というメソッドだそうですが、はたしてそれはどんなものなのでしょうか?
「捨てる英語術」とは、英語にコンプレックスを持つ人のための、辞書に頼らずに「自分の力で伝える」ということを体系化したメソッドです。
英語にコンプレックスを抱く日本人は、英語を話すとき、「いつも知らない単語だらけ」という悩みを抱えています。このメソッドは、学校教育やこれまであたりまえとされてきた学習方法とは違い、「正解ありき」の教え方ではないことに特徴があります。(「はじめに 英語がペラペラな人たちだけが知っている秘密」より)
いわば「引き出す」ことに重点を置き、「自分の力で言葉を紡ぎだすことによって自信をつける」という視点から生まれたもの。それは「話せない(と思い込んでいる)人」が、「話せる人」に変わるための方法だといいます。そしてこのメソッドは基本的に、「8割捨てる」「大人語を捨てる」「抽象語を捨てる」「直訳を捨てる」という4つの柱からなっているのだそうです。
第3章「英会話は”3語”でできる!」に焦点を当ててみましょう。
英語がペラペラな人は魅力的ですが、では、この場合の「ペラペラ」の定義とはなんでしょうか? 著者いわく、それは「なんとかして、自分のいいたいことは相手に伝えることができる」こと。そしてそのためには、「いい換える」力が必要なのだといいます。だとすれば、どうやって「いい換えて」いけばいいのでしょうか?
必要なのは、実際に多様な視点を持ってフレームに落とし込んでいくための技術で、なによりも大切なことは「3語」を意識して話すことなのだとか。その3語とは、
主語(S)+動詞(V)+それ以外
のこと。たとえばI have a pen.(私はペンを持っています)という文章の場合なら、当然のことながら「I」が主語、「have」が動詞、「a pen」がそれ以外ということになります。
たとえば外国人と話していて、「日本では、”言霊(ことだま)”みたいなものが信じられているからね」といいたくなったとします。しかし、「言霊」を英語でなんというのかがわからない。そんなときこそ、「主語」+「動詞」+「それ以外」という3語のフレームに落とし込んでみればいいというのです。具体的にいえば、「言霊」を表現するとした場合、3語を意識すれば
Words have power.
(言葉は持っている。力を)
と表現することができるというわけです。(40ページより)
第一文型 S+V
第二文型 S+V+C
第三文型 S+V+O
第四文型 S+V+O+O
第五文型 S+V+O+C
(43ページより)
中学生のころ、英語の文章はすべてこの5つに分けられると習ったことがあるはず。もちろん「S」は「誰が」にあたる「主語」で、「V」は「~する」にあたる「動詞」。そして「O」はおもに「~を」などと訳される「目的語」で、「C」は「~に」「~と」と訳される「補語」。頭でわかってはいても、こうしてまとめると逆に混乱しそうですが、だからこそ「主語(S)+動詞(V)+それ以外」で英語はいけると思うべきだと著者はいいます。
つまり、O(目的語)もC(補語)も、全部ひっくるめて「それ以外」だということ。あまりにも大胆な考え方だという気もしますが、実際に英語はこの「主語+動詞+それ以外」で考えていいものであり、そのほうがわかりやすいのだと著者。そして5つの文型すべてに共通しているのも、やはり「主語+動詞+それ以外」という語順だといいます。だから、「主語→動詞」の順番だけは変えず、「主語+動詞+それ以外」を意識するだけでいいということ。
こんな乱暴なくくりをするのには、大切な理由があるのだそうです。つまり、まず大枠を捉えることがなにより大切だから。たとえば木の絵を描こうとした場合、細部の描写にばかり気をとられると、なにを描けばいいのかわからなくなってしまいます。しかし、もっとも大切なのは、しっかり「幹」を描くことであるはず。英語も同じで、離れたところから全体を見ることが重要だというのです。つまり、その「幹」にあたるのが「主語+動詞+それ以外」の語順だということ。そして、
誰が、どうするのか。+なにを
自分が思い描いた日本語を、この形に分解する力が身につけば、格段に英語を理解しやすくなるのだといいます。(43ページより)
たとえば新人の面接をし、その結果を外国人の上司に伝えなければならないとします。面接の結果として感じたのは「悪くはなかったのだけど、即戦力とはいえない」ということ。しかしその場合、「”即戦力”って、なんていうんだろう?」という問題が生じるかもしれません。そんなときこそ、「主語+動詞+それ以外」のフレームが意味を持つというのです。
まずすべきは主語と動詞を探し出すことで、この場合なら「彼」です。そして動詞を自分が知っている単語のなかから見つけてみる。たとえば、
He needs training
(彼には、必要だ。トレーニングが)
という表現で、「即戦力ではないけど、悪くはなかった」という印象を示すことができるわけです。
もうひとつ、「きょうは、髪の毛がボサボサでさ~」といいたいときも、「ボサボサ」という単語がわからないときに重要なのが「3語」の意識。主語を「髪の毛」にしてしまった場合、「ボサボサ」がわからないと表現が難しくなります。そこで、「私は」を主語にしてみると、
私は、+ コントロールすることができない。
なにを? → 髪を
と考えることが可能になります。いってみれば、自分が話している日本語のなかで、「主語」「動詞」はなにかということに常に意識を向けることが大切だというわけです。(47ページより)
3語にしていくために不可欠な「考え方」が、本書のコンセプトである「捨てる英語術」。そして、そこで重要な意味を持つのが「8割捨てる」という視点だそうです。このことが根底にあると、あらゆることがらの習得がとても速くなるのだとか。
大切なのは2割の「コア」の部分で、そこさえ押さえてしまえば、残りの8割をカバーできるということ。つまり「2割のコアの部分はなにか?」と常に自問自答し、そこを表現することに集中する。そして、捨ててしまった8割は「ニュアンス」にすぎないと割り切ってしまうべきだというのです。
こう考えると、「いいたいこと」を英語に変換することが劇的に簡単になるそうです。逆にいえば、英語に変換しようとして固まってしまうのは、「細部まで英語にしよう」と固執してしまうことが原因だということ。
ちなみにここで、一例として取り上げられているのが「納豆」です。納豆をまじめに、100%完璧に表現しようとすると、「伝えるべきこと」が増えすぎて長文になってしまう可能性があります。事実、著者のいうとおり英語版Wikipediaの「Nattō」のページを見てみると、歴史、見た目、製造工程などについてびっしりと記述があります。
しかし、伝えるべき「コア」の部分だけに注目した場合、実は「Japanese traditional food(日本の伝統的な食べもの)」だけで十分に意図は伝わるはず。こうして「自分がいいたいこと」の本質となる2割の部分を常に考えてみることが大切だということです。(52ページより)
このように「英語で伝える」ことをとことん単純化した本書を、著者は「突然、なんの準備もなく海外赴任を命じられた人」に持って行ってほしいのだといいます。たしかに、再現性が高いだけに海外でのコミュニケーションを円滑にしてくれそうです。
(印南敦史)
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