@今週の洋楽 思い出のグリーングラス Green Green Grass of Home トム・ジョーンズ Tom Jones

今週の洋楽 ぶろっこり

前回「はじレコ」のお話をしましたので、今回はついでと言っては何ですが、B面(今は、カップリングですが)「思い出のグリーン・グラス」を取り上げたいと思います。(今、手元にそのレコードがないのではっきりしたことは言えないのですが)。いい歌だったんですよ。これが。そのレコード買ったのはカップリングの「エンド・オブ・ザ・ワールド」狙いだったんです。けど、こちらも、ホントいい歌でした。それまで聞いたことがないような歌詞というか、こんなことを歌った曲があることすら信じられない感じでしたね。それまで聞いていた歌謡曲(橋幸夫とか三橋美智也とか)にはない、ショックを受けました。まあ、こんな曲は洋楽でもあまりありませんけどね。

カントリー・ソングの「思い出のグリーングラス Green, Green Grass Of Home 」は、カーリー・プットマンCurly Putman Jr. 1965がオリジナルらしいんですが(聞いたことありません)。ポーター・ワゴナー Porter Wagoner の歌ったヴァージョンがヒットしました。 そして、トム・ジョーンズ Tom Jones がこれをカヴァーするとさらに世界的な大ヒットになりました。 トム・ジョーンズは、豊かな声量とパンチの効いた歌唱力、そして男の色気?があふれています。で、エンゲルベルト・フンパーディンク Englebert Humperdink などと比較されてましたね。彼は、ジェリー・リー・ルイス Jerry Lee Lewis の「思い出のグリーングラス」を聴いて自分のレパートリーに加えたといいますが、アメリカで大ヒットして世界中に広がりました。

この歌は、森山良子の歌った日本語詞(山上路夫 訳詞)でも愛唱されています。(実は、私が最初に聞いたのもこのヴァージョン。そして、トム・ジョーンズ、ポーター・ワゴナーと遡って聞いてたんですね。)

森山良子の芯のある明るい歌声で、緑のふるさとを思う気持ちに共感を覚える人が多いからでしょうか。

汽車から降りたら 小さな駅で 迎えてくれる ママとパパ
手を振りながら呼ぶのは 彼の姿なの
思い出のグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム
帰った私を迎えてくれるの
思い出のグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム

昔と同じの 我が家の姿 庭にそびえる 樫の木よ
子供のころに のぼった 枝もそのままよ
思い出のグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム

悲しい夢みて 泣いてた私 ひとり都会で迷ったの
生まれ故郷に立ったら 夢が覚めたのよ
思い出のグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム

笑顔でだれも迎えてくれるの
思い出のグリーン・グリーン・グラス・オブ・ホーム

日本語の歌詞では、都会に出てきたけど、やっぱりふるさとが1番的なところで終わっています。けれど、英語詞には続きがあり、 美しい「夢が覚めた」で待っていたのは、自分が処刑の日を迎えた死刑囚であるというショッキングな現実が歌われています。また、その部分が台詞(セリフ)になることで、さらにリアリティがでているのではないでしょうか。

 

Green, Green Grass of Home  Tom Jones  1967

The old home town looks the same,
As I step down from the train,
And there to meet me is my mama and papa
Down the road I look and there runs Mary
Hair of gold and lips like cherries
It’s good to touch the green, green grass of home

Yes, they’ll all come to meet me,
Arms reaching, smiling sweetly
Oh It’s good to touch the green, green grass of home

The old house is still standing,
Though the paint is cracked and dry
And there’s that old oak tree that I used to play on
Yeah Down the lane I walk with my sweet Mary
Hair of gold and lips like cherries
It’s good to touch the green, green grass of home

Yes, they’ll all come to meet me,
Arms reaching, smiling sweetly
Oh It’s good to touch the green, green grass of home

Then I awake and look around me
Four gray walls that surround me
And I realize that I was only dreamin’
There’s a guard and there’s a sad old padre
Arm and arm we’ll walk at daybreak
Again I’ll touch the green, green grass of home

Yes, they’ll all come to see me
In the shade of that old oak tree
As they lay me beneath the green, green grass of home

ソングライター Claude Curly Putman
思い出のグリーン・グラス 歌詞 © Sony/ATV Music Publishing LLC

私は目を覚ましてまわりを見る 四方をかこむのは灰色の壁
夢を見ていたことに気づいた私 そこには刑務官と悲しい老いた牧師がいた
夜明けに腕をとられて私は歩いて行き そして ふたたび、故郷のみどりの芝生に触れるだろう

最後は死刑執行された自分が故郷の芝生に埋められる様子を思い浮かべて終わっています。

 


名曲ですので、これまたたくさんのシンガーがカヴァーしていますが、私がよく聞いたのは、エルヴィス・プレスリーのバージョン。もう、出だしからこの曲がただのふるさとを懐かしむだけの歌でないことが伝わってきます。エルビス、すごすぎる。

Elvis Presley Green, Green Grass of Home
Elvis recorded it March 11, 1975.

聞き比べるのもいいですが、あんまりにもジーンときて泣いちゃいそうですね。

それでは、また。#25

 

 

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