?「遠い夜明け・Cry Freedom 」に見る差別〜今も変わらない問題

Candy's Review

?「遠い夜明け」久しぶりに、大学生と、高校生に見てもらいました。

ある高校の文化祭で上映したときには、
感動のラストシーンで、
高校生の拍手の嵐だったそうです。

実話です❗️❗️❗️
1987年、イギリス映画。

監督はリチャード・アッテンボロー。
出演はデンゼル・ワシントン、ケヴィン・クラインなど。

1970年代のアパルトヘイトの南アフリカ共和国の実話に基づいた作品です。

南アフリカ共和国で公開された際に、白人右翼勢力によって上映劇場が爆破される事件が多発したそうです。

実在のジャーナリスト、ドナルド・ウッズの著書を元に製作されました。
私も、彼の著書を、読みました。

デンゼル・ワシントン演じる、黒人解放運動のリーダー、
若いスティーブ・ビコは、頭脳明晰であるだけでなく、
ものごとの本質を見極める力を持つ人格者です。

彼は、黒人たちに、スピーチでいつもこのように呼びかけます。

「白人を憎み、白人を倒して、黒人が主導権を持つという考え方ではだめだ!

白人も、黒人も、対等に生きることのできる社会を作ることこそがたいせつだ。

だから、一番大切なのは、黒人自身が自分が黒人であることに誇りを持つこと。

Black is beautifull !!!

白人のすごいところが一つあるとしたら、
黒人は白人よりも劣っているということを、黒人自身の心にもすりこませたことだ。」

スティーブ・ビコと接触したジャーナリストの、ドナルド・ウッズは、
次第に、黒人差別の実態を理解していきます。
そして、白人のドナルド・ウッズの家族は、なんと白人の警察から迫害を受け始めるのです❗️

ソエトでは、黒人大学生のデモに、白人の警察官が発砲し、
700人以上の学生が亡くなりました。

ほんとうに、こんなにすさまじい差別が実際に起こっていたことを、
忘れてはならないと思います。

でも、スティーブ・ビコが裁判の席で語るとき、
それに対して、無視し続け、嘘を言い続ける白人側を見ていると、

現代の日本でさえも、同じことが起こっていると思いました。

たとえば、私が務めていた大学でも、
パワハラ、モラハラが当たり前のように合っていて、
そのパワハラを行う、たった一人の人物を、誰もとめることができませんでした。

平気で嘘に嘘をかさね、
県の労働委員会の指導もまったく聞く耳を持たず、
自分の気に入らない人たちを次々に辞めさせていました。

2年間で、小さな学科で、6名もの、教授、常勤、非常勤が辞めていきました。
大げんかをして辞めた方、しかし、ほとんどが泣き寝入りです。
みなさん、声を上げて自分が被害に合うことをとても恐れていました。

組合に相談しても、
「同義には反するが、法律で罰することができないので」と。
なすすべもなかったです。

これは、私の身近で起こったことですが、
日本の政治を見ても、
「権力で、何でももみ消せる」社会です。

「遠い夜明け」は、人ごとではなく、
この私たちの足元の問題です。

 

 

コメント