国連 SDGs(エスディージーズ)って 聞いたことありますか? その7 目標 4 質の高い教育をみんなに

国連SDGs

「SDGs(エスディージーズ)」という言葉を聞いたことがありますか。最近、新聞やテレビでよく見たり聞いたりするようになりました。けれども、日本ではまだまだ多くの人がSDGsがどういうものなのか、私自身を含めてよくわからないというのが現状ではないでしょうか。「SDGs」とは、「Sustainable Development Goals」の略で、2015年9月に国連サミットで決められた「国際社会共通の目標」のことです。

前回にひきつづき、SDGsの具体的な目標について調べてみました。

開発途上国の小学校就学率は91%に達した一方、依然として5,700 万人の子どもが学校へ通えていない状況にあります。

(図は東京書籍EduTown SDGsのページより)

 

目標 4 すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

Goal 4 Ensure inclusive and equitable quality education and promote lifelong learning opportunities for all

教育はなぜ大切なのですか。

教育は、その他多くの持続可能な開発目標(SDGs)の達成において鍵を握っています。質の高い教育を受けることができれば、人は貧困の連鎖を断ち切ることができます。よって、教育は不平等の是正とジェンダーの平等達成に貢献します。また、全世界の人々に、より健康で持続可能な生活を送る能力を与えます。教
育は、人々の間で寛容の心を育み、より平和な社会の実現にも貢献します。

では、人々は教育を通じ、よりよい仕事に就き、よりよい生活を送れるようになるのですか。

はい。教育は不平等を是正します。1985 年から 2005 年までの114 カ国のデータを見ると、教育の期間が 1 年伸びるごとに、ジニ係数(所得格差を示す指数)は1.4 ポイント低下するという関係が成り立っています。

国連広報センターのパンフレット SDGs シリーズ「なぜ大切か」より

ターゲット 4.1 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。

ターゲット 4.2 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。

ターゲット 4.3 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

ターゲット 4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

ターゲット 4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。

ターゲット 4.6 2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。

ターゲット 4.7 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

ターゲット 4.a 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。

ターゲット 4.b 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

ターゲット 4.c 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。

教育に関する具体的な目標です。日本に住む私たちには、もう達成できているのではないかと感じがちですが、いろいろなところで述べてきたように、実は日本でも達成できていないものが多いんですよね。この目標は、他人ごとではなく自分たちの目標です。

 

目標4 の達成現状は?

 

 

2019年の国連の経過報告です。さきほど、実は日本も進んでいないといいましたが、途上国の状況は比較にならないほど厳しい状況です。もっと、関心を持ってほしい分野です。

 

 

コメント