映画『バーニング・オーシャン』”人災”が生み出した逃げ場のない地獄

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皆様こんにちは。毎週おすすめ映画をご紹介いたします小西です。

本日ご紹介するのは2016年公開、ピーター・バーグ監督の映画『バーニング・オーシャン』です。

 

 

メキシコ湾沖80キロメートルにある石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」で、海底油田からの逆流によって上昇した天然ガスへの引火が原因で大爆発が発生。現場で働いていた作業員126人が施設内で足止めを食らう。事故により多数の行方不明者と負傷者を出す大惨事となり……。

2010年4月20日にメキシコ湾で実際に起きた石油掘削施設の火災事件を映画化。アメリカ史上最悪の石油流出事件はいかにして起き、作業員たちはいかにして脱出したのかをドラマチックに描くディザスターパニックムービー。

 

 

隕石が落ちてきたり、人類が存亡の危機に瀕するディザスタームービーはたくさんありますが、スケールが大きすぎて真の恐怖を感じることはありません。しかし、今回紹介する『バーニング・オーシャン』は実際に起きた事件だけに説得力や恐怖感の演出で強烈なリアルが植えつけられます。和気あいあいとした同僚たちとの会話が目立つ映画序盤と取り返しのつかない事故が起こった後の人間模様の対比も相まって、まるでドキュメンタリーを見ているかのような雰囲気です。

何よりこの映画ですごいのがその映像表現。なんとこの映画を撮影するため本物サイズの「ディープウォーター・ホライズン」のセットを製作。この映画の主人公のマイク・ウィリアムズ本人など実際に被災した多くの人たちも撮影に協力している。また炎や泥酔などCGで代用可能な物もできる限り本物を使用するなど映像へのこだわりも尋常ではありません。

この映画で印象的に描かれているのがこのすさまじい事故が安全対策をケチったばっかりにおこってしまった人災であるということ。どんな現場でも安全第一であるべきことを重く受け止める作品になっています。ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

コメント

  1. Candy先生 小田 Oda尚子 Candy Naoko より:

    興味深い映画レビューをありがとうございます(*^_^*)
    今、福島の原発の映画も公開されようとしていますが、
    このような人災、予測できるものなら、このようなことにこそ、
    政府の予算を使って欲しいです!!!