@今週の洋楽 オーティス・レディング Otis Redding ドック・オブ・ベイ (Sittin’ On) The Dock Of The Bay 清志郎 ごめんなさい。

今週の洋楽 ぶろっこり

またまた、超有名曲で申し訳ございません。だって、みんな好きでしょう、オーティス・レディング Otis Redding ドック・オブ・ベイ (Sittin’ On) The Dock Of The Bay。ぶろっこり も大好きです。波の音のイントロ聴いただけで、情景が浮かんできます。というわけで、@今週の洋楽 は、この曲をピックアップします。

この曲は、ぶろっこり が10代で洋楽を聴き始めた頃にヒットしていましたね。ラジオで、ガンガンかかっていました。というか、ヒット曲しかラジオやレコードで聴けませんでした。情報の少ない時代でしたから。もちろん、初めて聞いたオーティスの曲。聴いた途端にいい曲だなあと思いました。それまで、あまり耳にしたことがないようなタイプの曲でした。その頃は、ソウルだとかR&Bだとか、あまり縁がなかったんですね。けれど、この曲は刺さりました。

オーティスは、1960年代初めころから活動していましたが、ご存じのように、これからというときに1967年末の事故で亡くなってしまいます。天才的なソウル・シンガーは、まだ26歳という若さでした。

自家用飛行機による事故死
1967年12月10日、オーティス・レディングとバーケイズのメンバー5人、マネージャー及びパイロットの8名の乗った双発機「ビーチクラフト モデル 18」が、次の公演地であるウィスコンシン州マディソンに向かう途中、濃霧で滑走路を見失い近くのモノナ湖に墜落。トランペットのベン・コーリーを除く7人が死亡した。盟友のジェームズ・ブラウンは、自家用飛行機で移動する事の危惧を訴えていたという。

ドック・オブ・ベイ
事故の3日前に録音された「ドック・オブ・ベイ」は、翌年のビルボードで、1968年3月16日に週間ランキング第1位を獲得し、オーティスにとって唯一のビルボード誌週間ランキング第1位の曲となった。それまでの曲調とは違うため、スタックス側やベーシストのドナルド・ダック・ダンは戸惑っていたが、本人がシングル化をレコーディング中に望んでおり、「俺の初めてのナンバー・ワン・ソングになるぜ」と語っている。 Wiki オーティス・レディング より

Otis Redding – (Sittin’ On) The Dock Of The Bay (Official Video)

 

 

(Sittin’ On) The Dock Of The Bay Otis Redding 1968

Sittin’ in the mornin’ sun
I’ll be sittin’ when the evenin’ come
Watching the ships roll in
And then I watch ‘em roll away again, yeah

I’m sittin’ on the dock of the bay
Watching the tide roll away
Ooo, I’m just sittin’ on the dock of the bay
Wastin’ time

I left my home in Georgia
Headed for the ‘Frisco bay
Cause I’ve had nothing to live for
And look like nothin’s gonna come my way

So I’m just gonna sit on the dock of the bay
Watching the tide roll away
Ooo, I’m sittin’ on the dock of the bay
Wastin’ time

Look like nothing’s gonna change
Everything still remains the same
I can’t do what ten people tell me to do
So I guess I’ll remain the same, yes

Sittin’ here resting my bones
And this loneliness won’t leave me alone
It’s two thousand miles I roamed
Just to make this dock my home

Now, I’m just gonna sit at the dock of the bay
Watching the tide roll away
Oooo-wee, sittin’ on the dock of the bay
Wastin’ time

ソングライター: Steve Cropper / Otis Redding
(Sittin’ On) The Dock Of The Bay 歌詞 © Warner Chappell Music, Inc, Universal Music Publishing Group

ただの洋楽好きのオジサンの 勝手な訳です。

朝日のうちに腰かけたら
夕方になっても座っているだろう
波に揺られて入ってきては出て行く船を
ずつと眺めている

入り江の波止場に腰かけて
波のうねりを見つめている
埠頭にただ座って
ひまを つぶしている

ふるさとジョージアを離れて
フリスコ(サンフランシスコ)の海をめざした
向こうじゃやりたいこともなかったし
だけど ここでも何かがあるわけじゃなかった

だから 入り江の波止場に腰かけて
波のうねりを見つめている
埠頭にただ座って
なにもしないでいる

何も変わりそうにないし
何もかも ずっと同じままさ
いろんな人から言われたことも 何にもできなかった
たぶん おれは ずっとこんな風なんだろう

ここに座って 休んでいるときも
このさみしさは おれを離れてくれない
2000マイルも さまよったあげく
この波止場が おれの居場所になったんだ

それでおれは 埠頭にただ腰かけて
潮のうねりを眺めているだけ
埠頭にただ座って
まだ なにも できずにいる

繰り返される Wastin’ time には、いろんな気持ちが含まれているんだろうなと思って、少しずつ変えてみました。いかがでしょうか。

初めて聞いたオーティスがこの曲で、そして最後の曲になるわけです。この曲があまりにも素晴らしかったからか、なぜかこれ以前の曲を聞きたいという気がしませんでした。でも、ずっと後になっていくつかのアルバムを聴いてみたら、ただ者でない歌唱力。十分にすごいシンガーであったことを知りました。

代表曲をお聞き下さい。すごいとしか言い様がない歌唱力に圧倒されます。ライブに行ってみたかった。

Otis Redding “Try A Little Tenderness” Live 1967 (Reelin’ In The Years Archives)

代表的なラブ・バラード。

Otis Redding ..I’ve Been Loving You Too Long .. 1967 ..Live

アレサ・フランクリンによるカヴァーでも有名な曲。
Otis Redding – Respect 1965

 

どれも、素晴らしい熱唱です。

けれど、「ドック・オブ・ベイ」以前のオーティスは激しいシャウトや情熱的なバラードを聴かせる典型的なスタイルのソウル・シンガーという感じがします。それに対して「ドック・オブ・ベイ」は、そうした曲とは明らかに違った静けさをたたえたバラードだといえばいいのでしょうか。オーティスの新しい方向をうかがわせる曲となっています。東海岸のふるさとジョージアから2000マイルも離れた西海岸の港湾で、ひとりたたずみ、打ち寄せる波や出入りする船を一日中ながめている。それはオーティス自身の思いを重ねたものだったのでしょうね。最後の口笛が切ないです。

死後に発売されたコンピレーションアルバム。

The Dock of the Bay (1968)  US: #4 UK: #1

ところで、この曲についてはもうひとつ思い出があります。ぶろっこりは邦楽もよく聴くんですが、RCサクセション(忌野清志郎)も好きなバンドです。彼らのアルバムはほとんど聴いています。忌野清志郎がソウル好きなのは有名ですが、そちらのほうは疎い ぶろっこり は、ソウルのアルバムをきっちり聴くと言うことはありませんでした。でもあるとき、なぜか思い立ってアルバム「ドック・オブ・ベイ」を聴いてみました。ビックリしました。あのフレーズ・あのリズム・あのリフ・あの清志郎のスタイルは、まんま大好きなオーティスへのオマージュだったんですね。清志郎が得意のフレーズ「ガッタ・ガッタ」や「愛し合ってるかい」も、オーティスを真似たもの。アルバムをきけば、あちこちにオーティスへのリスペクトがあふれています。RCサクセションが好きな方は、ぜひ、オーティスのアルバムを聴いていただきたいと思います。清志郎、これまでオーティスをちゃんと聴かずに、ごめんなさい。

Sweet Soul Music – RC SUCCESSION 「RC SUCCESSION AT BUDOHKAN 1981年12月24日 日本武道館」

清志郎は、バンドやソロで洋楽の日本語カヴァーもたくさん歌っています。いつか、聞き比べてみたいです。

 

 

それでは、また。#92

 

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