国連 SDGs(エスディージーズ)って 聞いたことありますか? その20 目標 17 パートナーシップで目標を達成しよう

国連SDGs

「SDGs(エスディージーズ)」という言葉を聞いたことがありますか。最近、新聞やテレビでよく見たり聞いたりするようになりました。けれども、日本ではまだまだ多くの人がSDGsがどういうものなのか、私自身を含めてよくわからないというのが現状ではないでしょうか。

「SDGs」とは、「Sustainable Development Goals」の略で、2015年9月に国連サミットで決められた「国際社会共通の目標」のことです。17のゴール(目標)・169のターゲット(具体的な目標)を決めています。

前回にひきつづき、SDGsの具体的な目標について調べてみました

あらゆる人の協力でSDGsを達成する

SDGsの17の目標は幅広い分野にわたります。それぞれの国が取り組むこともあれば,国と国の協力が必要なこともたくさんあります。SDGsを実現していくのは,国だけではありません。企業や研究者,市民団体地域,学校,家庭,そしてわたしたちひとりひとりが,SDGsの担い手です。積極的に関心を持ち,考え,行動に起こすこと。それが地球のかかえる複雑で難しい問題を解決していくことになります。

先進国も途上国も

自分たちだけで,いろいろな問題を解決するのが難しい開発途上国。お金も技術もある先進国からの積極的なサポートが必要です。開発途上国を支援することは,先進国も含めた世界のすべての人たちの幸せにつながります。また,先進国自身がかかえる問題もたくさんあります。そういったさまざまな問題に向かってどれだけ努力できるか。SDGsの達成に向けた取り組みを先進国も,評価される仕組みになっています。

 

 

(記事・図は東京書籍EduTown SDGsのページより)

 

目標 17 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

Goal 17 Strengthen the means of implementation and revitalize the global partnership for sustainable development

各国が定めた 開発の優先課題と成果に見合う開発協力を行うためには、特に脆弱な国々で、より一層の取り 組みが必要です。

なぜ、この目標が設定されたのですか。

2015 年、世界のリーダーたちは、 貧困に終止符を打ち、不平等に 取り組み、気候変動と闘うことを ねらいとする「持続可能な開発の ための 2030 アジェンダ」を採択し ました。持続可能な開発目標を 達成するためには、各国政府、 市民社会、科学者、学界、民間セ クターを含む全員が結束を図る 必要があります。

私にとって、それはなぜ大切 なのですか。

私たち全員に関係があるからで す。17 の持続可能な開発目標 (SDGs)を伴うこのアジェンダは 普遍的であり、先進国、途上国を 問わず、すべての国に対して、 「誰も置き去りにしない」ための行 動を求めています。

 

国連広報センターのパンフレット SDGs シリーズ「なぜ大切か」より

ターゲット 17.1 課税及び徴税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する。

ターゲット 17.2 先進国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15~0.20%にするという目標を達成するとの多くの国によるコミットメントを含むODAに係るコミットメントを完全に実施する。ODA供与国が、少なくともGNI比0.20%のODAを後発開発途上国に供与するという目標の設定を検討することを奨励する。

ターゲット 17.3 複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する。

ターゲット 17.4 必要に応じた負債による資金調達、債務救済及び債務再編の促進を目的とした協調的な政策により、開発途上国の長期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する。

ターゲット 17.5 後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入及び実施する。

ターゲット 17.6 科学技術イノベーション(STI)及びこれらへのアクセスに関する南北協力、南南協力及び地域的・国際的な三角協力を向上させる。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、全世界的な技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める。

ターゲット 17.7 開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する。

ターゲット 17.8 2017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。

ターゲット 17.9 全ての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援するべく、南北協力、南南協力及び三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援を強化する。

ターゲット 17.10 ドーハ・ラウンド(DDA)交渉の結果を含めたWTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、公平な多角的貿易体制を促進する。

ターゲット 17.11 開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる。

ターゲット 17.12 後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明で簡略的かつ市場アクセスの円滑化に寄与するものとなるようにすることを含む世界貿易機関(WTO)の決定に矛盾しない形で、全ての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する。

ターゲット 17.13 政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する。

ターゲット 17.14 持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。

ターゲット 17.15 貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間及びリーダーシップを尊重する。

ターゲット 17.16 全ての国々、特に開発途上国での持続可能な開発目標の達成を支援すべく、知識、専門的知見、技術及び資金源を動員、共有するマルチステークホルダー・パートナーシップによって補完しつつ、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する。

ターゲット 17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。

ターゲット 17.18 2020年までに、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対する能力構築支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障害、地理的位置及びその他各国事情に関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる。

ターゲット 17.19 2030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取組を更に前進させ、開発途上国における統計に関する能力構築を支援する。

この目標は、今までの16の目標を達成するのは、ひとり、一社・一団体・一国ではできないことだから、いろいろな人や団体とのパートナーシップが絶対に欠かせないことだと強調しているのかな。それほど大げさでなくても、いっしょにやってくれる人を見つければ、励みにもなるし勇気もわいてきます。

 

目標 17 の達成現状は?

2019年の国連の経過報告です。

こちらの達成状況も悪化していることが気になります。いろいろな危機が目の前にあるときこそ、SDGsの意義を忘れてはなりませんね。

 

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