【書評『人新世の「資本論」』 斉藤幸平著①〜 全ての人に読んでほしい本?】

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なんと33歳という、若き天才経済学者 斉藤幸平著、

現在、ベストセラーとなっている、『人新世の「資本論」』を読み始めました。

 

以前から、とても気になっていたのですが、

洋書しか読まない❗️

という、習慣のせいで、手に取っていませんでした。

 

 

読み始めて、最初から、衝撃の内容が書かれています❗️

「エコバッグ?

そんなのは、環境保護をしていると自己満足の麻薬に過ぎない。」と著者は切っています。

 

なぜなら、よく考えると、エコバッグの新しいデザインが出て、

コマーシャルで、次々におしゃれなエコバッグを購入するという、

資本主義の罠で、庶民は、お金を吸い上げられている。

 

しかも、エコバッグは、後進国からの資源と安い労働力の搾取によって作られている。

その搾取については、誰も語らないし、TVニュースで取り上げられることもないし、

私たちの日常からは、見えないところで、巧妙に行われている。

大企業が利潤を得るために。

 

また、水筒の持ち歩きなども、同じことであると。

 

環境に優しいという名前の、新しいビジネスに飲み込まれている。

資本主義の利益中心の社会に貢献しているだけで、

環境問題の根本的解決にはなっていないというのです?

 

たとえば、先進国の人々が健康のために好んで食べている、

アボカド、

この栽培のために、途上国の人々がどれほど苦しんでいるか、

児童労働で、学校に行けないこどもたち、

同じ作物を作り続けて、疲弊していく土壌、

そこに肥料を与えるためになけなしのお金で先進国から購入しなければなならい人々、

 

他にも、

スマホや、タブレットを作るためのレアメタル、

ファストファッションのための途上国の労働、

メイク用品のパーム油、

 

 

このような詳しい事例が、生き生きと語られていて、

今更、知るようなこともたくさんありました。

 

 

 

ところで、そもそも、

「人新世」って何?

これは、地質学上の、白亜紀、ジュラ紀とか、の次の細分化された時代の、その次の細分化された時代の名前です。

ええええ、知らなかった❗️

一応、次の画像を参照してください?‼️

 

 

現在は、「新生代」という時代なのですが、

 

著者を含め、多くの経済学者たちが、

すでに歴史は変化し、

「人新世」と呼ぶべき時代に入ったのではないか、

と提案しているのです。

 

 

それほど、人間がこの地球に対して影響を及ぼしている時代だ。

 

環境破壊は、

もうすぐ、不可逆的、

もう戻ることができない、

取り返しのつかない、

そのピークに達しようとしている❗️

 

では、その問題をどう解決していけばいいのか、

という考察が始まります。

 

 

内容は、わかりやすく、

でも、著者は、

寿ぐ(ことほぐ)とか、

政治的可能性の狭隘化(きょうあいか)とか、

 

日本語の語彙力も豊かで、とっても素敵です?????

 

 

では、続きのレビューをお楽しみに❗️

 

内容(「BOOK」データベースより)

人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するためには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす。 –このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

斎藤/幸平
1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』)によって、権威ある「ドイッチャー記念賞」を歴代最年少で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) –このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。

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