@今週の洋楽 花のサンフランシスコ San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair) スコット・マッケンジー Scott McKenzie

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

先月アメリカは、アフガニスタンから撤退して長い長い戦争を終わらせましたが、以前にも同じようなことがあったのをお若い方はご存じでしょうか。

今では、50年以上昔の曲。でも、この曲を聞くたびに当時のヒッピー・ムーブメントやフラワー・ムーブメントのことが鮮やかに浮かんできます。そんな世代の ぶろっこり です。ということで今回は、「花のサンフランシスコ San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair)」 スコット・マッケンジー Scott McKenzie をピックアップ。

1966年の「モントレー・ジャズ・フェスティバル」を観たジョン・フィリップス(ママス&パパス)とルー・アドラーが中心になって翌年カリフォルニア州モントレーで開いた「モントレー・ポップ・フェスティバル」。今で言う野外フェスですが、それはただの音楽イベントではありませんでした。北爆以来泥沼化していた「ベトナム戦争」に対し、アメリカ国内では「武器ではなく、花を」をスローガンにした若者たちの反戦運動が起り、「ラヴ・アンド・ピース Love and Peace」の象徴として髪や体に花を飾る ヒッピー と呼ばれる定職に就かない若者たちが様々な形の集会を開いていました。そのため、フラワー・ムーブメントとかヒッピー・ムーブメントと呼ばれていました。この野外フェスも、3日間で20万人を動員する大イベントとなり、大会のプロモートに書かれたこの曲も、ビルボードHot 100で4位、全英シングルチャート1位を記録しました。その後もヨーロッパの反戦集会などで歌われ、1968年のチェコスロヴァキア「プラハの春」の集会でもよく歌われた象徴的な曲となったのです。

ギター ジョン・フィリップス John Phillips、ベース ジョー・オズボーン Joe Osborn、ドラム ハル・ブレインHal Blaine、パーカッション ゲーリー・L・コールマン Gary L Coleman クレジットを見てもすごいなあと思いますが、ぶろっこり は、残念ながらスコット・マッケンジーはこの1曲しか知りませんね。

San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair) Scott McKenzie 1967

If you’re going to San Francisco
Be sure to wear some flowers in your hair
If you’re going to San Francisco
You’re gonna meet some gentle people there

For those who come to San Francisco
Summertime will be a love-in there
In the streets of San Francisco
Gentle people with flowers in their hair

All across the nation
Such a strange vibration
People in motion
There’s a whole generation
With a new explanation
People in motion
People in motion

For those who come to San Francisco
Be sure to wear some flowers in your hair
If you come to San Francisco
Summertime will be a love-in there

If you come to San Francisco
Summertime will be a love-in there

Written by: John Phillips
Produced by: John Phillips & Lou Adler

花のサンフランシスコ 対訳 綿内克幸

サンフランシスコに行くのなら
必ず髪に花飾りをしていくんだよ
サンフランシスコに行けば優しい人たちに出会えるはず
みんなが訪れるサンフランシスコ
きっと夏は愛の季節になる

町中が髪に花飾りをした優しい人たちでいっぱい
アメリカ中がなんとも不思議な雰囲気
運動の渦中にいる若者たち
新しい答えを待ったこの世代
運動の渦中にいる
多くの若者たち

みんなが訪れるサンフランシスコ
必ず髪に花飾りをしていくんだよ
サンフランシスコに来ればきっと
夏は愛の季節になる
サンフランシスコに来ればきっと
夏は愛の季節になる

対訳では 優しい人たち となっていますが、gentle people は 非暴力主義者、愛の季節 となっている love-in は ヒッピーの集会 be-in のことなのだそうです。当時の使い方なので何十年もたつと意味が伝わらなくなっています。vibration も感情の高まり をあらわす使い方で、in motion は フラワー・ムーブメント運動 のことですよね。それがわかれば歌詞の意味はストレートに理解できます。

ぶろっこり も、ご本人のお姿を初めて拝見しました。曲はとても良く聞いていたのですが。「モントレー・ポップ・フェスティバル」でトリを飾って、ジョン・フィリップスと共演したシーン。当時の雰囲気が伝わってきます。

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#225

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