@今週の洋楽 明日なき暴走 Born to Run ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen ロックの未来を見た I saw rock and roll future

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

前に、ステッペンウルフの「ワイルドでいこう Born to Wild 」を取り上げたときに、 次は「明日なき暴走 Born to Run 」でしょうか、と書いたのですが、正直びびります。ただの音楽好きでしかないぶろっこりが取り上げて良い曲なのかと。

でも、この曲に向かい合う良い機会だと思って今回は、「明日なき暴走 Born to Run 」ボス Boss 、ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen をピックアップします。

「明日なき暴走 Born to Run」は、ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen が1975年に発表した3枚目のアルバム。「ローリング・ストーン」誌「オールタイム・グレイテスト・アルバム」(2020年版)で21位にえらばれるほどの名盤です。

ブルース・スプリングスティーンとEストリート・バンドは、デビュー後の2枚のアルバムはそれほどセールスが伸びませんでしたが、そのライヴ・パフォーマンスは話題となっていました。1974年のライヴを観た評論家ジョン・ランドー Jon Landau が「私はロックン・ロールの未来を観た。その名はブルース・スプリングスティーン I saw rock and roll future and its name is Bruce Springsteen 」と絶賛、そのランドーをプロデューサーに招いて製作されたのがこのサード・アルバム。Billboard で3位、シングルカットの「明日なき暴走 Born to Run」もHot 100で23位を記録。また、タイム誌とニューズウィーク誌の表紙を同時に飾ったことでも一躍有名になりました。

Side 1
涙のサンダーロード – Thunder Road
凍てついた十番街 – Tenth Avenue Freeze-Out
夜に叫ぶ – Night
裏通り – Backstreets
Side 2
明日なき暴走 – Born to Run
彼女でなけりゃ – She’s the One
ミーティング・アクロス・ザ・リバー – Meeting Across the River
ジャングルランド – Jungleland

ブルース・スプリングスティーン本人が、「ボブ・ディランのような詩、フィル・スペクターのような音作り、ロイ・オービソンのような歌唱 Roy Orbison singing Bob Dylan, produced by Spector. 」を目指してレコーディングしたと語っています。

『明日なき暴走』の舞台は、ある夏の終わることのない長い一夜に別々の場所で起きている様々な物語だ。その主人公たちは「人生の本当の意味を探して」「ここでない場所を探して」「もがいている」そして「どこかへ逃げようとしている」・・・。このアルバムは「10代の若者が持つ愛や自由の定義から前に進もうとした作品」

田舎町の学生だった ぶろっこり にもその名声は伝わってきました。そして、聞いたのがこの曲。疾走感のあるサウンドとマシンガンのような歌詞、叫ぶような歌声に圧倒されたのを覚えています。よくわからないけど、とにかくカッコよかった。

 

 

Born to Run Bruce Springsteen  1975

In the day we sweat it out on the streets of a runaway American dream
At night, we ride through the mansions of glory in suicide machines
Sprung from cages on Highway 9
Chrome wheeled, fuel injected, and steppin’ out over the line
Oh, baby this town rips the bones from your back
It’s a death trap, it’s a suicide rap
We gotta get out while we’re young
‘Cause tramps like us, baby, we were born to run
Yes, girl, we were

Wendy, let me in, I wanna be your friend,I wanna guard your dreams and visions
Just wrap your legs ‘round these velvet rims and strap your hands ‘cross my engines
Together we could break this trap, we’ll run till we drop
Baby, we’ll never go back
Oh, will you walk with me out on the wire?
‘Cause, baby, I’m just a scared and lonely rider, but I gotta know how it feels
I want to know if love is wild, babe, I want to know if love is real
Oh, can you show me

Beyond the Palace, hemi-powered drones scream down the boulevard
Girls comb their hair in rearview mirrors and the boys try to look so hard
The amusement park rises bold and stark, kids are huddled on the beach in the mist
I wanna die with you, Wendy, on the street tonight in an everlasting kiss

 

(One, two, three, four)
The highway’s jammed with broken heroes on a last chance power drive
Well, everybody’s out on the run tonight, but there’s no place left to hide
Together, Wendy, we can live with the sadness
I’ll love you with all the madness in my soul
Oh, someday, girl, I don’t know when
We’re gonna get to that place where we really wanna go and we’ll walk in the sun
But till then, tramps like us
Baby, we were born to run
Oh honey, tramps like us
Baby, we were born to run
Come on with me, tramps like us
Baby, we were born to run

提供元: LyricFind
ソングライター: Bruce Springsteen
明日なき暴走 歌詞 © Sony/ATV Music Publishing LLC

 

いつもの ぶろっこり訳です。

明日なき暴走

昼は アメリカンドリームを追いかけ 通りで汗を流す
夜は 自殺マシンに乗って 栄光の邸宅街を駆け抜ける
檻から飛び出して ハイウェイ9号線へ
クロームメッキのホイールに フューエルインジェクション そして車線を越えて飛び出す
ああ、ベイビー この街はお前の背骨を引き裂く
それは死の罠 自殺への罪だ
若いうちに逃げなきゃ
俺たちは 放浪者
ベイビー 俺たちは走るために生まれてきたんだ

ウェンディ 受け入れてくれ お前の男になって 夢と希望を守りたい
ベルベットのリムに脚をかけ 俺のエンジンにしがみつくだけでいい
一緒なら この罠も破れるさ
ベイビー もう戻りはしない
ああ、俺と一緒に電線の上を歩いてくれるかい?
だって 俺は臆病で孤独なライダー
この愛がワイルドなのか ベイビー、この愛が本物なのか知りたいんだ
なあ 俺に見せてくれないか

パレスの向こうで ふかしたHEMIエンジンの音が大通りに響く
女の子はバックミラーで髪をとかし 男の子は一生懸命粋がってる
そびえ立つ閑散とした遊園地 子供たちは霧の中 浜辺に集まってくるんだ
君と死にたい ウェンディ 今夜 路上で 永遠にキスをしたまま

(1、2、3、4)
ハイウェイは渋滞している 最後のチャンスに賭ける夢破れたヒーローたちで
今夜はみんな逃げてきたけど 隠れる場所がないんだ
一緒なら ウェンディ、悲しみを乗り越えられる
狂ったように君を愛そう
なあ いつか いつかだか分からないけど
本当に行きたいところへたどり着くだろう 陽の光の下を歩くのさ
でも、それまでは 俺たち放浪者は
ベイビー 俺たちは走るために生まれてきたんだ
なあ ハニー 俺たち放浪者は
ベイビー 俺たちは走るために生まれてきたんだ
一緒に行こう さまよい続けよう
ベイビー 俺たちは走るために生まれてきたんだ

訳していて気になったこと。tramps は浮浪者や路上生活者のことで、ここでは未来の定まらない若者を示している気がしました。Chrome wheeled  fuel injected hemi-powered などは、バイクのメカの用語ですよね。drone はミツバチの雄や無人機ですが、動詞でミツバチの羽音やエンジンを吹かしブンブンいわせること。確かにドローンはブンブンうるさいですね。will you walk with me out on the wire? も調べてみましたが判らなかったので直訳です。また、三番の歌詞全体の意味がよくわからなかったのですが、ブルース・スプリングスティーンの出身地ニュージャージー州、アズベリーパーク・パークにあった海岸沿いの遊園地 Palace amusement park に集まる若者のことを歌っているようです。夏の夜に、行き場のない若者たちが集まってくるがらんとした遊園地。ブルース・スプリングスティーンも、そのひとりだったのでしょう。

こちらは、当時のライブでの演奏。すごさが伝わってきます。

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#276

 

追記 2022.03.28
映画「カセットテープ・ダイアリー」で使われた「明日なき暴走」の訳が良かったので、こちらも紹介します。

ボスのファンならずとも、見て欲しい音楽映画です。

 

 

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