@今週の洋楽 ウィ・アー・オール・アローン We’re All Alone ボズ・スキャッグス Boz Scaggs 「二人だけ」「みんな一人ぼっち」

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

今回は、ボズ・スキャッグス Boz Scaggs の「ウィ・アー・オール・アローン We’re All Alone」をピックアップ。

 

「ウィ・アー・オール・アローン We’re All Alone 」は、ボズ・スキャッグス Boz Scaggs のアルバム「シルク・ディグリーズ Silk Degrees 」に収録された曲です。

ボズ・スキャッグス Boz Scaggs 「シルク・ディグリーズ Silk Degrees 」1976年 (ジャケット写真は 裏・表です) おしゃれです。

このアルバムはAORの名盤といわれていますが、Billboard 200で第2位を獲得したボズ・スキャッグスの出世作でもあります。また、本作のスタジオ・ミュージシャンに、デヴィッド・ペイチ David Paich (key)、デヴィッド・ハンゲイト David Hungate (b)、ジェフ・ポーカロ Jeff Porcaro (ds) の3人が参加しており、TOTO 結成のきっかけになったことでも知られています。

アルバムのラストを飾る「ウィ・アー・オール・アローン We’re All Alone 」。発売当時はシングルのB面といった扱いだったのですが、フランキー・ヴァリ、ウォーカー・ブラザーズ 、スリー・ディグリーズなどがカヴァーして注目されました。そのカヴァーの中で大ヒットしたのがリタ・クーリッジ Rita Coolidge 。ビルボードHOT 100チャート第7位(アダルト・コンテンポラリー・チャート1位)を獲得しています。

この頃は洋楽には邦題(日本語題)がつけられていましたが、原曲は「二人だけ」、リタ・クーリッジのカヴァーでは「みんな一人ぼっち」という邦題です。

Rita Coolidge – We’re All Alone 少し歌詞を変えて歌っていますね。

見えにくいですが右下にB面のタイトル「二人きり」があります。

We’re All Alone は「二人きり」と「みんな一人ぼっち」という意味の両方の解釈ができるので、Wiki によるとネイティブの間でも意見が分かれているようです。

とにかく、聞いてみましょう。

 

We’re All Alone Boz Scaggs  1976

Outside the rain begins
And it may never end
So cry no more, on the shore a dream
Will take us out to sea
Forevermore, forevermore

Close your eyes Amie
And you can be with me
‘Neath the waves, through the cave of hours
Long forgotten now
We’re all alone, we’re all alone

Close the window, calm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out, let it all begin
Learn how to pretend

Once a story’s told
It can’t help but grow old
Roses do, lovers too,
So cast your seasons to the wind
And hold me dear, oh, hold me dear

Close the window, Calm the light
And it will be all right
No need to bother now,
Let it out, let it all begin
All’s forgotten now
We’re all alone, all alone

Close the window, calm the light
And it will be all right
No need to bother now,
Let it out, let it all begin
Owe it to the wind, my love
Oh, hold me dear

All’s forgotten now, my love,
We’re all alone, we’re all alone

NHK語学番組「アンジェラ・アキの SONGBOOK in English」(2011年)という歌手のアンジェラ・アキさんが洋楽の和訳と訳詞を学生と一緒につくっていく番組があって、私 ぶろっこり も、この番組が好きでよく見ていました。その中でもこの曲が取り上げられていて、we’re all alone は、二通りの解釈ができると言っていましたね。

「アンジェラ・アキの SONGBOOK in English」 より

外では雨が降りだして 止まないかもしれない
だからもう泣かないで 夢が僕らを岸辺から海に
連れて行ってくれる
永遠に ずっと永遠に

眼を閉じてごらん そうすれば僕と一緒にいられるよ
波の下をくぐり 僕らが知っている洞窟を通り抜けて
長い間忘れられていた
僕らは二人だけ  二人だけの世界さ

窓をしめて 灯りを落として
それで大丈夫
もうくよくよしなくていいよ
リラックスして 身を任せて始めよう
その気になるようにやってみて

一旦物語が終わってしまえば
古くなり色あせるのもやむを得ないことさ
バラだって色があせるし 恋人たちだってそうさ
だからすべてを風に任せよう
そして僕を抱きしめて しっすり抱きしめて

窓を閉めて 灯りを落として
それで大丈夫
もうくよくよしなくていいよ
リラックスして 身を任せて始めよう
すべてはもう忘れられている
僕らは二人だけ 二人だけの世界さ

窓を閉めて 灯りを落として
それで大丈夫
もうくよくよしなくていいよ
リラックスして 身を任せて始めよう
運命に任せよう
僕を抱きしめて

すべてはもう忘れられている
二人だけの世界さ

難しかった単語などを書いておきます。So cry no more=So don’t cry any more 。Amie フランス語で女性に対する呼びかけの言葉 後で出てくる dear や my love のような。Let it out (気持ちなどを)吐き出せ という意味ですが、(気持ちを)解放する、ゆるめる という風な意味合いかと。Once a story’s told も?でした。物語(=二人の関係や恋など)は終わったということでしょうか。

いろいろな方が訳されていますが、様々ですね。

「ウィ・アー・オール・アローン We’re All Alone 」の Wiki にはこんなことが書かれていました。

2007年の『シルク・ディグリーズ』再発盤に寄せたライナーノーツでスキャッグス本人は「この曲のタイトルを個人的な話と普遍的なテーマを両立させるものとしたが、両者の意味が同時に成立するような歌詞にするのに苦労した」と語っており、上記のような複数の解釈が可能なように最初から歌詞が設定されていたことが明らかとなった。しかしながら同時に歌詞づくりが非常に難航し、レコーディングが始まっても完成せず、書き足しながら録音したことを明かしたうえで、「この曲の意味は自分の中でも完全にはわかっていない」と語っている。

おいおい、自分でもわかっとらんのかい! まあ、そんなものかも。

当人も混乱しているんだから、各自が好きなように解釈できるということで、それもまたこの曲が人気の原因なのかもしれません。

 

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#281

 

 

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