@今週の洋楽 上を向いて歩こう SUKIYAKI 坂本九 Kyu Sakamoto テイスト・オブ・ハニー A Tast Of Honey

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

昨年末に気になって録画しておいたNHK-BSの番組「アナザーストーリーズ 運命の分岐点 “上を向いて歩こう”全米NO1の衝撃」を遅ればせながら先日視聴しました。

ということで今回は、テイスト・オブ・ハニー A Tast Of Honey などがカヴァーしている、坂本九 Kyu Sakamoto の「上を向いて歩こう SUKIYAKI 」をピックアップ。

坂本九の「上を向いて歩こう」は、忌野清志郎もカヴァーしている超有名曲。1963年「SUKIYAKI」というタイトルですが日本語の歌詞のままアメリカ「ビルボード」シングル1位(年間13位)を獲得するほどの大ヒット。作詞:永六輔、作曲:中村八大、歌唱:坂本九の六八九トリオによる作品。くらいのことはぶろっこりも知っていたのですが、「SUKIYAKI」は、なぜアメリカや世界中の人を魅了したのか?と訊かれると、はたと困ってしまいます。

以下、アナザーストリーとWikiの内容を簡単に紹介しておきますね。

1961年の7月、中村八大のリサイタルの中で、当時テレビで人気のあった坂本九が初披露したこの曲。実は2時間ほど前に譜面を渡されて、ぶっつけ本番で歌ったそうです。坂本九は「上を向いて……」を「・ウヘホムフイテ」という独特な唄い方をしています。その個性的な歌唱は、彼が元々4ビートの譜面を8ビートで歌ったからとか、音を取れずに外したとか、彼が好きだったプレスリーなどの当時のロカビリー(ロックンロール)風の唄い方をしたとか、彼の母親が教えた小唄や清元などの影響だとか言われています。どちらにせよ、中村八大はそのアレンジを気に入り譜面を書き換えてしまったそうです。8月にNHK放送のバラエティ番組「夢であいましょう」で発表されると爆発的なヒットとなり、国内レコード・ランキングで3か月にわたり1位を独走しています。

1962年ジャズのトランペッター、ケニー・ボールが「SUKIYAKI」というタイトルでインスト曲として演奏し全英10位にランクインするも、アメリカではHOT100にも入らなかった。しかしワシントン州のラジオDJが偶然入手した坂本九のレコードをラジオ番組で紹介すると、局に問い合わせが殺到。1963年に「SUKIYAKI」のタイトルで坂本九のオリジナル版が発売されるとビルボードの HOT 100で3週連続1位のヒットとなっています。この大ヒットを受けて坂本九は渡米、テレビ番組「スティーブ・アレン・ショー」に出演、レコード売り上げが100万枚を突破し、外国人初のゴールドディスクを受賞。世界約70か国で発売され、総売り上げは1300万枚以上とされています。1964年アルゼンチンでもスペイン語のアルゼンチン・タンゴ「SUKIYAKI(Naranjos en Flor)」に編曲され、タンゴ歌手・阿保郁夫が歌って空前の大ヒットしています。それ以降、日本人歌手がHot100のランクインしたのは、ピンク・レディー(37位)だけだそうです。

さて、肝心の「SUKIYAKI」がアメリカで大ヒットした理由です。楽曲や坂本九のボーカルが良かったのはもちろんのことですが、それ以外にこの曲のヒットのきっかけとなったのが日系アメリカ人の当時の状況だったと番組では言っていました。アメリカに移民した日系人は、太平洋戦争で住まいや財産を奪われたり収容所に強制収監されたりしました。終戦後も日系人は差別や疎外感を感じる暮らしを余儀なくされていたそうです。そんな中で、ラジオから聞こえてきた「SUKIYAKI」の日本語の歌詞に大変励まされ、この曲が日系人を中心に聞かれるようになったということです。まさに、こころの歌だったんでしょうね。

上を向いて歩こう 坂本 九 1961

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す 春の日
一人ぽっちの夜
上を向いて歩こう
にじんだ星をかぞえて
思い出す 夏の日
一人ぽっちの夜
幸せは 雲の上に
幸せは 空の上に
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら 歩く
一人ぽっちの夜
思い出す 秋の日
一人ぽっちの夜
悲しみは星のかげに
悲しみは月のかげに
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら 歩く
一人ぽっちの夜
一人ぽっちの夜

ソングライター: Hachidai Nakamura / Rokusuke Ei

Sukiyaki 歌詞 © Sony/ATV Music Publishing LLC

さらにこれだけではありません。この曲を1981年に英語でカヴァーし「スキヤキ’81 Sukuyaki」、ビルボード Hot100で3位を獲得したテイスト・オブ・ハニー A Tast Of Honey 。このカヴァーにも面白いエピソードがあります。ジャニス・マリー・ジョンソン Janice Marie Johnson は、18歳で「テイスト・オブ・ハニー」を結成し、デビュー曲「今夜はブギ・ウギ・ウギ Boogie Oogie Oogie 」はグラミー賞 最優秀新人賞を獲得。アルバム「A Taste of Honey」は 100万枚以上を売り上げ一躍脚光を浴びました。しかし、ディスコ・ブームが終わり、人気が衰えてきた時に復活をかけて録音したのが、彼女9歳の時ラジオから流れてきて気に入り母に買ってもらったハジレコだった「Sukiyaki」。この曲がヒットしたことでテイスト・オブ・ハニーは、再び活躍することになります。ちなみに、ジャニスは永六輔に直接連絡して英語訳をおこなったそうです。強い思い入れがあったんですね。

Sukiyaki A Taste Of Honey 1981

It’s all because of you,
I’m feeling sad and blue
You went away now
my life is just a rainy day
I love you so,
how much you’ll never know
You’ve gone away and left me lonely

Untouchable memories
seem to keep haunting me
Of love so true
that once turned all my gray skies blue
But you’ve disappeared,
now my eyes are filled with tears
I’m wishin you were here with me

Soft with love are my thoughts of you
Now that you’re gone I don’t know what to do

If only you were here,
you’d wash away my tears
The sun would shine and once again
you’d be mine, all mine
But in reality you and I will never be
Cause you took your love away from me, hooh

If only you were here,
you’d wash away my tears
The sun would shine,
once again you’d be mine, all mine
But in reality you and I will never be
Cause you took your love away from me,
hooh, baby
You took your love away from me

Sayonara

Songwriters:
Nakamura, Hachidai / Ei, Rokusuke
Janice Marie Johnson (English lyrics)
Lyrics © EMI Music Publishing

リバイバルした4 P.M.の他にも、 ザ・ベンチャーズ、ボブ・ディラン、ボビー・コールドウェル、ビリー・ジョエル、マイケル・ジャクソン、ベン・E・キングなどがライヴなどでこの曲を取り上げています。それほど有名で世界中の人の心に響く日本の名曲なんですね。

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#323

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