今、「鬼滅の刃」アニメがメガヒット!
私も大好きなアニメ、コミックなのですが、
一つだけ気になることがあります。
それは、
こんなにもグロテスクなアニメを、
小さな子どもたちが見ている、
ということです。
そもそもなぜ日本人は、グロテスクなアニメを好むのか
ユング心理学では、
人の心の中には、
光と影の部分がある、
と言われます。
そして、
人間として成長するとは、
その光と影の両方を、
自分の中に統合することだと。
だから、
例えば、両親があまりにもいい人たちの時、
あまりにも正義のためだけに奔走している時、
光り輝く道を突き進んでいる時、
思いがげず、
子どもが影を引き受けてしまうことがあります。
犯罪を犯す、などなどで。
日本人は、
みんないい人たちだと思います。
なので、
影の部分を、
アニメの中に見るのではないでしょうか?
例えば、
とことん人に優しい、
デンマークやスウェーデンなどの映画、
「ドラゴンのタトゥーの女」などは、
目を背けたくなるような異様な、残虐さです。
アーシュラ・K・ル=グウィンの小説『ゲド戦記』では、
ラストシーンで、
ヴィラン(悪役)を抱きしめます。
自分の中の悪をも統合することが戦いの終わりなのです。
ユング心理学の河合隼雄さんは、
よく、この「ゲド戦記」を例に挙げて、
語っています。
日本人の私たちの影の部分とは何なのか?
あまりにも、誰にでもいい人であることをやめ、
ありのままの自分を受け止め、
人の目を気にせず、
本当に自分にとって大切なものを、
堂々と表現することができるようになる、
それが、
私たち日本人には、必要なのかもしれません。
集団心理⁉️
また、この「鬼滅の刃」、
「アナ雪」、
「君の名は」、
などの爆発的、国民的、社会現象は、
ある種、
集団心理のようなものを感じます。
「アナ雪」が、ヒットしていた時、
もちろん、面白いけれど、
私の中ではアナ雪を抑えて、
「ラプンツェル」が1番のお気に入りでした。
ハリーポッターも、
私にとっては、
ちょっと浅い、ミステリーでした。
とても、
「エンダーのゲーム」や、
「黄金の羅針盤」
(どちらも、映画ではなく原作の書籍が素晴らしいです)
に叶う作品ではありません。
しかし、
こういう集団心理のような爆発的ヒットの社会現象の中では、
「鬼滅の刃」や「アナ雪」「君の名は」「ハリーポッター」について、
批判しようものなら、
どれだけ、
アンチコメントがつくかと、
覚悟が必要です(笑)
批評家・映画史研究者の*渡邊大輔さんも、
「フラット化するメガヒットの構造」という文章を、
Real Soundに掲載されています。
*跡見学園女子大学文学部専任講師
心の中のファンタジー
現実とファンタジーの区別がまだできない幼児の視聴は、
心配です。
残酷なシーンで、心に傷を負わないか、
トラウマにならないか、
または、殺人が現実でも当たり前だと思って、
成長していかないか。
河合隼雄さんは、
思春期になり、
人が親から自立する時に、
心の中で「親殺し」をしているのだと言われます。
そして、それが、
「心の中」で、できなかったとき、
アクティング アウト、
現実に家族間での殺人事件などとして、
表れてしまうのだと。
アメリカのAmazonビデオでは、
子ども向けのアニメとして、
残酷なものは、NGです?♂️
銃社会で、毎日のように、
凄惨な事件が起こっていることもあると思います。
約束のネバーランドも、
鬼滅の刃も、
進撃の巨人も放映されていません。
彼方のアストラは、
英語吹き替え版で、
放映されています。
残酷な血が出るシーンがないからです。
心の中のファンタジーとして、
見ることのできる年代になるまで、
あまりにも残酷なアニメは、
見ない方がいいのかもしれませんね。
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