映画『ファイト・クラブ』ヤバイ奴には近づくな!!

おすすめの映画 Konishi

新年あけましておめでとうございます。今年も映画紹介のコーナーをよろしくお願いします。

閑話休題、本日ご紹介するのは1999年公開、デヴィッド・フィンチャー監督の映画『ファイト・クラブ』です。

 

 

空虚な生活を送るヤング・エグゼクティブのジャックは、謎の男テイラーに導かれるまま、謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになる。そこは鍛え抜かれた男達が己の拳のみを武器に闘いを繰り広げる、壮絶で危険な空間だった。

デヴィッド・フィンチャー監督が得意とするバイオレンス表現を爆発させた作品。クレイジーさとカリスマ性を兼ね備えた謎の男テイラーを演じるブラッド・ピッドや主人公ジャックを演じるエドワード・ノートンなど豪華俳優陣を起用。チャック・パラニュークによる同名小説を実写映画化。一筋縄ではいかないカオスな展開が目を引くサスペンスムービー。

 

 

主人公のジャックの前に突然現れたテイラー。突然殴り合いのけんかを始めたり病院の廃棄物置き場から盗んだ人間の脂肪から石鹸を作ったりととにかく奇々怪々の狂気に満ちた行動の連続に序盤から見ているこっちもかなり振り回されます。しかし、”平凡だ”と自分のことを語るジャックも不眠症解消のためにがん患者や結核患者の集会に患者と偽って潜り込むヤバイ奴。こんなちぐはぐな人間ばかりが登場し展開されるカオスなストーリーではありますが妙に引き込まれてしまいます。

劇中ではテイラーが自分の生きざまについて語るシーンが何度かあります。資本主義や大企業の誇大広告、それに踊らされ物を買い込む人々を批判する発言や行動は2000年以降の混沌とした世界を予見しているかのようです。

ラストの衝撃的な展開も相まって鑑賞者に強烈なインパクトを残すこと間違いなし。エンドロールに流れるPixiesのWhere Is My Mind?を流すのもかなり設計された演出に感じられます。

人間の本能的なやばさをひしひしと感じられる映画史に残る大傑作です。2020年最初の一本にいかがでしょうか。

 

コメント

  1. Candy先生 小田 Oda尚子 Candy Naoko より:

    いつも映画レビュー楽しみに読んでいます。ちょっと恐そうな(ある意味)映画ですね。でも、映画通の人は、楽しめそう(笑)