1つの事件と8つの視点『バンテージ・ポイント』

おすすめの映画 Konishi

#10 バンテージ・ポイント

皆様こんにちは。毎週おすすめ映画をご紹介いたします小西です。

第10回目にご紹介するのは2008年公開ピート・トラヴィス監督の映画『バンテージ・ポイント』です。

 

シークレットサービスのトーマス・バーンズ(デニス・クエイド)は、同僚のケント・テイラー(マシュー・フォックス)とともに、スペインのサラマンカで開催される首脳会談に出席するアシュトン米大統領(ウィリアム・ハート)の警護にあたっていた。サラマンカ到着直後、大群衆を前に広場でテロ撲滅のスピーチを行うアシュトン大統領が突然、何者かに狙撃される。パニック状態に陥った広場の中で、狙撃の瞬間を目撃した8人の視点から事件の真相が描かれていく…

8人の偶然居合わせた人々の視点を巧みな演出を駆使しまとめあげるサスペンスアクション。シークレットサービス、旅行者、テレビ局のスタッフなど様々な境遇の人々の行動が交錯し衝撃の真実に向かっていく。

皆さんはシリーズ物の映画やドラマなどで、前作の主人公や登場人物が、次回作のちょい役で出てきた時の言いようのないワクワク感を味わったことがあるでしょうか。この映画はまさにそのようなワクワク感を一本の映画で味わうことができます。それも何回も。そのうえ、一つの結末に向かってそれぞれの登場人物が行動し、毎回、次の展開が気になる瞬間で場面が切り替わります。

この映画のように様々な人々の視点から一つの物語を描いていく表現技法を「群像劇」や「グランドホテル方式」というそうです。様々な映画やドラマ、小説などに利用されていますが、うまくこの手法が取り入れられた構成、目の離せない展開と先の読めないストーリーも合わさって「群像劇」と「サスペンスアクション」の両方としての完成度が高く、ハラハラドキドキのあっという間の90分間です。

この週末是非ご覧になってはいかがでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございます。それではまた来週の記事でお会いしましょう。

 

 

コメント