@今週の洋楽 ウッドストック Woodstock ジョニ・ミッチェル Joni Mitchell クロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤング CSN&Y 愛と平和の3日間 Woodstock Music and Art Festival

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

「花のサンフランシスコ」で思い出した曲。今回は、伝説のロックフェス・ウッドストックを唄った「ウッドストック Woodstock」 ジョニ・ミッチェル Joni Mitchellをピックアップ。

今でこそ野外のフェスは各地でおこなわれていますが(おっと現在は、コロナの流行で開催自体がむずかしいのですけどね)、もちろん昔から野外フェスがあったわけではありません。(大瀧氏曰く)何事にも、初めがあります。

1960年代後半、アメリカで開催されたモントレー・ポップ・フェスティバルやウッドストック・フェスティバルがその始まりと言われています。郊外の会場に沢山のアーティストが集まって数日を掛けておこなわれる大イベントですよね。

 

『ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間』

「花のサンフランシスコ」で紹介したモントレー・ポップ・フェスティバルに続いて、60年代最後の夏のを飾った「ウッドストック・フェスティバル Woodstock Music and Art Festival」は、“愛と平和の3日間”がスローガンの巨大な野外コンサートで、そこには50万人もの観客が全米各地から集まりました。ちょっと考えられない人数です。

自身は参加できなかったジョニ・ミッチェルが憧れとともに歌った曲です。

Woodstock Joni Mitchell 1969

I came upon a child of God
He was walking along the road
And I asked him where are you going
And this he told me
I’m going on down to Yasgur’s farm *
I’m going to join in a rock ‘n’ roll band
I’m going to camp out on the land
I’m going to try an’ get my soul free

We are stardust
We are golden
And we’ve got to get ourselves
Back to the garden

Then can I walk beside you
I have come here to lose the smog
And I feel to be a cog in something turning
Well maybe it is just the time of year
Or maybe it’s the time of man
I don’t know who I am
But you know life is for learning

We are stardust
We are golden
And we’ve got to get ourselves
Back to the garden

By the time we got to Woodstock
We were half a million strong
And everywhere there was song and celebration
And I dreamed I saw the bombers
Riding shotgun in the sky
And they were turning into butterflies
Above our nation

We are stardust
Billion year old carbon
We are golden
Caught in the devil’s bargain
And we’ve got to get ourselves
back to the garden

 

いつものぶろっこり訳です。

ウッドストック

私は神の子に出会った
彼は道を歩いていた
そして私は「どこに行くのか」と尋ねた
そして彼はこう答えた
ぼくはヤスガーの農場へ行く
ロックンロールのバンドに加わって
その土地でキャンプをするんだ
自分の魂を解放してみたいんだ

私たちはちっぽけな星屑だけど
黄金のように輝く存在でもある
だから私たちは自分自身を取り戻すため
あの楽園に帰ろう

それじゃ 一緒に歩いてもいい
スモッグの街から逃れるため 私はここへ来たの
自分も機械の歯車のように感じられたから
たぶん 今こそがその時なんでしょう
それとも これが人の世が変わる時代かもしれない
自分が何者か分からないけど
人生は学ぶためにある そうでしょう

私たちはちっぽけな星屑だけど
黄金のように輝く存在でもある
だから私たちは自分自身を取り戻すため
あの楽園に帰ろう

私たちがウッドストックへ着く頃には
人々はもう 50万人ほどに膨らんでいた
あちらこちらで 歌やお祝い
そして私はこんな夢をみた いくつもの爆撃機
助手席に座って 空を駆ける
すると それらが蝶に変わるの
私たちの国の上でね

私たちは星のかけら
でも10億年前には 炭素だった
私たちは輝く黄金
でも昔は 悪魔との取引に囚われていた
さあ 自分自身を取り戻すため
あの楽園に帰ろう

Riding shotgun のところがよくわからなかったので調べてみると、助手席に座るということらしいです。駅馬車の助手席で銃を持つみたいな意味だそうです。あと、最初の child of God は、そのままだと神の子でキリストを指す言葉ですが、ここでは若者や普通の少年を示しているようですね。それにしても We are stardust,We are golden なんて、素敵な表現です。

ジョニ・ミッチェル自身は、TV出演があったためにウッドストックのステージには立っていないのですが、当時恋人だったグラハム・ナッシュ(CSN&Y)からフェスのことを聞いてこの曲を書いたそうです。正直、参加できなくて悔しい気持ちだったんでしょう。けれど、この曲は翌年公開のドキュメンタリー映画「ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間」のテーマ曲としてクロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤング CSN&Y が歌ってヒットしています。

クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング『Déjà Vu』

ニューヨーク州のウッドストックで行われる予定が、直前に住民などの反対でヤスガー農場に変更されて、8月15日から18日の4日間にわたって実施されました。ジョーン・バエズ、サンタナ、ジャニス・ジョプリン、ジョー・コッカー、ザ・バンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、グレイトフル・デッド、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル、ザ・フー、ジェファーソン・エアプレーン、クロスビー・スティルス&ナッシュといったミュージシャンが参加しました。
これだけのメンツが集まったのですからいろいろとエピソードがありますよね。たとえば、ジミ・ヘンドリックスのアメリカ国歌「星条旗 The Star Spangled Banner」がその最後を飾ったのもとても有名な話です。

Jimi Hendrix – The Star Spangled Banner [ National Anthem ] ( Live at Woodstock 1969 )

 

一番最初に貼り付けた映像を見てもらえば分かりますが、前例がない規模で開催されたフェスは、予想を遥かに上回る入場者で、最終的に無料のコンサートとなりました。駐車場や食料・トイレなどが不足し、道は数十キロに渡って渋滞、出演者はヘリコプターで会場に運ばれたとか。しかし、暴力事件なども起こらず、たがいに食料を分け合ったりと観客数の膨大さを考えると、驚くほど平和的なイベントだったと言われています。今振り返ると、反戦運動、公民権運動、ウーマンリヴ、環境保護など激動の60年代を象徴するヒッピー・ムーブメントの最後の華だったわけですね。

ジョニ・ミッチェル『Ladies of the Canyon』(1970/ワーナー)

 

 

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#228

 

 

 

 

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