@今週の洋楽 青い影 A Whiter Shade of Pale プロコル・ハルム Procol Harum G線上のアリア Air on the G String

今週の洋楽 ぶろっこり

以前のイーグルス「ホテル・カリフォルニア」の回でも書きましたが、こんな超有名曲は私ごときが紹介するまでもないのですが、わたしも好きなんだよって宣言するような気持ちで、思い切って記事を書いてみました。笑ってご覧いただければ幸いです。ということで、@今週の洋楽は、青い影 A Whiter Shade of Pale プロコル・ハルム Procol Harum をピックアップ。

私 ぶろっこり が、ちょうど洋楽を聴き始めた頃です。当時ヒットしていたこのジャケットのシングルが欲しくて欲しくて、レコードショップに通っていました。穴の空くほど見つめていました。こんなに、ものが欲しいと思ったことはそれまでなかったくらいでした。何とか手に入れることができて、聴きまくっていたのをよく覚えています。

Artist: Procol Harum Label: Deram Country:Japan Catalogue:D-1012 Date:Jun 1967
Track   Artist     Title                            Composer        Producer
A Procol Harum A Whiter Shade Of Pale Reed, Brooker Denny Cordell
B Procol Harum Lime Street Blues         Reed, Brooker Denny Cordell

 

とりあえずWiki の情報で『青い影』を見てみると、こんな感じですか。

ゲイリー・ブルッカーが作曲、キース・リード(英語版)が作詞を手掛けているが、後述の通り、クレジットをめぐって法廷闘争が繰り広げられた。

(マシュー・フィッシャーのオルガンによる荘重な)イントロダクションは、バッハの『管弦楽組曲第3番「G線上のアリア」』からの引用とされる。

1967年5月12日に発売され、2週間で40万枚近くを売り上げた。イギリスのヒットチャートで6週連続1位を獲得。アメリカで5位を獲得するなど、全世界でヒットを記録した。だが、当時発売のファースト・アルバムには収録されていなかった。その後の再発盤などでは収録されている。この曲ができた当時はマルチトラックも発達し、ステレオ録音は一般的に行われていたが、この曲はあえてモノラル風の作りになっている。なお、邦題は「青い影」となっているが、原題の「shade」は「影」ではなく「色合い、色調」という意味であり、原題を訳すと「蒼白な」「白に近い色調」といった意味になる。

生前のジョン・レノンも、この曲をお気に入りのひとつとして挙げており「人生でベスト3に入る曲」と語り、発表当時の1967年には「今の音楽業界で、この曲以外は聴く価値がない」と発言していた。

日本のポピュラー・ミュージシャンにも影響を与え、松任谷由実はこの曲をきっかけに音楽を自作するようになる。山下達郎も当時ラジオでこの曲を聴き、すぐにレコードを購入し、その日のうちに100回は聴いたという。

Wikiには、バッハの「G線上のアリア」にインスパイアされてと書いてありますが、わたしが穴の空くほど見たシングルのジャケットのライナーノーツには、カンタータ114番「目覚めよと呼ぶ声がこきえ」にインスパイアされたと書いてあった気がします(今、手元に無いのではっきりしませんが)。当時は、その曲を聞くすべがなかったので、そんなものかと思っただけでしたが。今は簡単に調べられますので114番は間違いだとわかります。よく調べてみると、バッハのカンタータ140番「目覚めよと呼ぶ声がこきえ」No.4のオルガンバージョン Wachet auf, ruft uns die Stimme (BWV 645) 「G線上のアリア」Air auf der G-Saite(管弦楽組曲第3番(BWV 1068)第2曲「アリア」)のコード進行とかベースとかを組み合わせた感じで、バッハ風にしたというのが近いんじゃないでしょうか。良くわかりませんけどね。

ちなみに、これも名曲のパーシー・スレッジ「男が女を愛する時」1966年も、青い影より前に「G線上のアリア」と「パッフェルベルのカノン」にインスパイアされていると言われています。カノンコード。こっちも、好きな曲です。(別の機会に)

前置きが長くなりましたが、問題の歌詞の方ですね。

これも、ホテル・カリフォルニア同様、いろいろと言われております。わたしも、喜び勇んで買ったレコードのライナーノーツにある訳詞を読んでも全く意味がわからなかったのを覚えています。さすがに、その和訳の方は覚えていません。でも、ヴァージン・クイーンがなんたらと書いてあったような。

巷では、ドラッグを使ってできた曲なので深い意味はないとか、逆に哲学的な内容を歌った歌詞だとか、実は反戦歌だとか、諸説ありますが、作詞者であるキース・リードが、「ある人間関係について歌っている」と言っているので、シンプルに女性の浮気について歌っていると考えるのが、一番妥当でしょうか?

リリックビデオ

A Whiter Shade of Pale Procul Harem 1967
We skipped a light fandango
Turned cartwheels ‘cross the floor
I was feeling kind of seasick
The crowd called out for more
The room was humming harder
As the ceiling flew away
When we called out for another drink
The waiter brought a tray
And so it was that later
As the miller told his tale
That her face, at first just ghostly
Turned a whiter shade of pale
She said, “There is no reason
And the truth is plain to see”
But I wandered through my playing cards
And would not let her be
One of sixteen vestal virgins
Who were leaving for the coast
And although my eyes were open
They might just as well have been closed
And so it was that later
As the miller told his tale
That her face, at first just ghostly
Turned a whiter shade of pale
And so it was that later
As the miller told his tale
That her face, at first just ghostly
Turned a whiter shade of pale
And so it was that later
As the miller told his tale
That her face, at first just ghostly
Turned a whiter shade of pale
提供元: Musixmatch
ソングライター: Keith Reid / Gary Brooker / Matthew Fisher

ファーストアルバム 「プロコル・ハルム」1967 のちに「青い影」に変更。

ストリングスつきのライブ・バージョン、こちらもすてきです。Live in Denmark 2006 。こんなコンサートにいってみたいな。Keiさんの訳詞もご覧ください。

上の動画で訳された Kei さんのコメント

この曲を訳そうと思い立ってから10年経ってしまった。初めてこの原詩を読んだとき「なんじゃこれ?」と思った事をよく覚えている。言ってることが全く意味不明。ローマ時代のウェスタ神殿の巫女だって、なぜ16人?(普通は4人だったかな?)millerって誰?そう思って、色んな人の訳詞を探して読んでみたけど、ますます頭がぐるぐるしてきたものだった。millerは粉屋、つまりヤクの売人の隠語だとか、中には「as the miller told his tale 鏡がすべてを物語る」なんて訳詞を載せているサイトもあった(爆苦笑)。鏡っていつからmillerになったんだ?まさにfeel kind a seasickだ。 で、結論!この曲(歌)はジャンクだ!そう思い込んで長い時間が経った。ところがある日、敬愛するサラ・ブライトマンがこの歌を歌っているのを聴いた。え?彼女が取り上げるような歌なのか?そう思って改めて調べてみるとジョン・レノンや山下達郎氏までこの歌を評価しているという。な~ぜ~!!!??? だから、やっぱり訳してみることにした。 でも、わからない。欧米のサイトをいくつも回った。スラングの多い音楽関係者のサイトを苦労して読んでみて、なんとなくわかってきた。その結果が、この訳詞。『one of sixteen vestal virgins 【16歳】の巫女の一人に』は「16人」の間違いではありません。チョーサーを読んだことがないと作者は言っているけど、やっぱりmillerは粉挽き職人のことだと思う(詳細は【カンタベリー物語の粉挽き職人】とかでググってください)。『But I wandered through my playing cards』これも実際にトランプを持っているわけではなく「次の一手を考えあぐねて」みたいな意味の比喩だろうと・・・・・僕は解釈することにした。でも、これが正しいかどうかはわかりません。だから、その辺を『忖度』して、ご鑑賞ください。

船旅をしているカップルの話だから、2番の歌詞のウェスタの巫女の部分は、「one of sixteen vestal virgins これは In ancient Rome, the Vestals or Vestal Virgins were priestesses of Vesta, goddess of the hearth. 船の舳先に身を乗りでして航海の安全を守る木造の女神像です。これを擬人化して、今まさにこの船は離岸しようとしている、でも、、、と続く」「the miller told his taleは、下ネタというよりも、粉屋が妻に浮気された話をしたら といったことでは」という指摘もあります。また、ライブでだけ歌っているロング・バージョンには、続きの歌詞(3番・4番)があるのですが、さらに混沌としてくるのでここでは取り上げないでおきましょう。

プロコル・ハルムのMV。こちらも、いくつかバージョンがありますね。

取り上げないといいながら、こちらはロングバージョンです。気になる方は、どうぞ。

 

超名曲なのでカヴァーがたくさんあります。

Joe Cocker 1978年 力強い歌声。

Annie Lennox 1995年 MVがいい雰囲気だしてます。

Michael Bolton 1999年 ちょっと若々しさがちらほらと。

Sarah Brightman 2000年 違う星の上で踊る歌姫。天上から聞こえてくるような透明な歌声です。

Halie Loren 2010年 ピアノは軽快ですが、ヘイリーの声はジャージー。

ますます、「青い影」の深みにはまってしまいそうです。

今回は、ここまで。

それでは、また。#91

 

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