@今週の洋楽 アイ・ジー・ワイ(素敵な世界) I.G.Y. (International Geophysical Year)ドナル ド・フェイゲン Donald Fagen スティーリー・ダン Steely Dan ナイトフライ The Nightfly

今週の洋楽 ぶろっこり

音楽大好きの ぶろっこり が、気ままに気になる気分のミュージックをお送りする @今週の洋楽 。

サンソン(山下達郎のサンデー・ソングブック)ばりに棚からひとつかみという訳ではありませんが、今回は、「アイ・ジー・ワイ(素敵な世界) I.G.Y. (International Geophysical Year)」ドナル ド・フェイゲン Donald Fagen (スティーリー・ダン Steely Dan )をピックアップ。

1980年代に洋楽を聴いていた人ならこのアルバムの曲が至るところで流れていたのを思い出すでしょう。いや40年という歳月が流れた今なおこのアルバムの曲はカフェなどで耳にすることがあるくらいです。ドナルド・フェイゲンが1982年に発表したソロ・アルバム「ナイトフライ The Nightfly 」は、完璧といっていいくらい心地良い、時代を超えた名盤です。アルバムジャケットように、高層ビルが立ち並ぶ都市の夜景に流れる大人の洗練された音楽ですね。しかも、タイトルが night fly 蛾 moth なんて、まるで エドワード・ホッパーの絵画ナイトホークス night hawks の世界に入り込んだよう。まさにデジタル録音による初期AORの代表作といって良いでしょう。

スティーリー・ダン Steely Dan は、主にドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーのふたりを中心に活動したニューヨーク出身のロックバンドというか音楽プロジェクトです。ベッカーが死去したあともフェイゲンのソロユニットとして継続しています。

ドナルド・フェイゲンのノートには、

このアルバムに収められている作品は’50年代後半から’60年代初めにかけてアメリカ北東部にある街の郊外で育った若者が抱いていたはずのある種のファンタジーをテーマにしたものだ。すなわちそれは、私のようにごくありふれた体つきの若者が主人公と言うことだ。

 

さて今回ピックアップしたのは、レゲエのリズムにコーラスやホーンセクションもオシャレでグルービーな曲「I.G.Y.」。ひとつひとつの楽器の音が際立っており、当時これがデジタル録音かとぶろっこりも驚きました。ジャズやR&B、ポップス、ロックなどをクロスオーバしたクールなAORサウンドです。プロデュースは、盟友ゲイリー・カッツ、参加ミュージシャンもラリー・カールトン、ヒュー・マクラッケン、リック・デリンジャー、マーカス・ミラー、ウィル・リー、ジェフ・ポーカロ、スティーヴ・ジョーダン、マイケル・ブレッカー、ランディ・ブレッカーというゴージャスなメンバーが並んでいます。

 

 

I.G.Y. Donald Fagen 1982

Standing tough under stars and stripes
We can tell
This dream’s in sight, you’ve got to admit it
At this point in time that it’s clear
The future looks bright
On that train, all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
Well, by seventy-six we’ll be A.O.K

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

What a beautiful world this will be (Ooh, ah)
What a glorious time to be free

Get your ticket to that wheel in space
While there’s time
The fix is in
You’ll be a witness to that game of chance in the sky
You know we’ve got to win
Here at home we’ll play in the city
Powered by the sun
Perfect weather for a streamlined world
There’ll be spandex jackets, one for everyone

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free
Whoo-hoo

On that train, all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from New York to Paris
(More leisure for artists everywhere)
A just machine to make big decisions
Programmed by fellows with compassion and vision
We’ll be clean when their work is done
We’ll be eternally free, yes, and eternally young, ooh

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

What a beautiful world this will be (Yeah)
What a glorious time to be free

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

提供元: Musixmatch
ソングライター: Donald Fagen
I.G.Y. 歌詞 © Freejunket Music

「I.G.Y.」とは 、1957年7月から1958年12月までの科学プロジェクト「International Geophysical Year」の略で国際地球観測年のことです。1950年代末から60年代初頭までは、科学や技術の発達によってもたらされる明るい未来というビジョンが喧伝されていました。実際「I.G.Y.」の1957年には、ソヴィエト連邦が人工衛星スプートニク1号を打ち上げ、アメリカも対抗して宇宙飛行に積極的に乗り出しました。それが、アポロ計画で、アポロ11号が月面着陸したのが1969年ということになります。

I.G.Y. 歌詞対訳 中川・M・五郎

星条旗はためく下
私たちは苦難をものともせず立ち
はっきり宣言する
夢は現実となる
もう認めるしかない
ついに全貌が明らかになり始めた
未来はバラ色に輝く
ニューヨークからパリまでたったの90分
’76年はすべては言うことなし

素晴らしい世界がやってくる
解き放たれる栄光の時代

時間があるうちに
宇宙を走る車のチケットを手に入れるんだ
位置は定まった
大空で繰り広げられる
偶然によって勝敗が決まるゲームの
目撃者になるんだ
私たちは勝つしかない
そうすれば太陽の光の恵みを受けて
私たちは街の中で遊びまわることができる
完璧な天候が保障された最新式世界
ありとあらゆる人たちにスパンデックス・ジャケットが支給されるはずだ

素晴らしい世界がやってくる
自由になれる輝かしき時代

海底を突き進むグラファイトきらめく列車に乗れば
ニューヨークからパリまでわずか90分
全世界のアーティストたちは時間に追われることもなくなる
情と展望を併せ持った人間たちがプログラムする
ただの機械が偉大な決定を下す
計画が完了すれば
私たちはみんな純粋そのもの
とこしえに自由で
決して年老いることもない

素晴らしい世界がやってくる
自由になれる輝しき時代

 

科学の力だけでは、どうにもならない今の世界情勢。素敵な世界とは、一体どんな世界なんでしょう。

 

最後までご視聴いただきありがとうございました。

それでは、また。#295

 

 

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